一階へ向かうエレベーターの中は中高年3名、何か心に抱え持った表情で押し黙っったままドアが開くと同時に同じ方角へ進む。 Eric Clapton「エリック クラプトンの12小節の人生」を見終えて、悲しみ交じりの感動を冷たい夜風で冷ますように駐車場へと急ぐ。
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彼、こういう人生を歩いてきたのか。自分がどうしてEricの曲が好きなのかも判った気がした。幼少期から母親の拒絶に一人遊びの道具としてギターを始め、ブルースに出会い音楽活動に入る。物静かな大人の音色をスローハンドでしならせる。 ティーネージャーだった私はクリームのころに初めて出会ったが、いつの間にか別のグループにいたり、ソロでアルバムを出したり。
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代表的な曲が幾つもあるが、息子を亡くした悲しみをうたったTears in Heavenは当時の自分の辛い状況とかぶって条件反射的に涙が出る。背景にあったのは親友ジョージハリスンの妻パティとの別離後喪失感からドラッグとアルコール中毒。どん底からのカムバック。しかし確実に存在感を高め、90年代にはグラミー賞を取って脚光を浴び復活を遂げた。ストーンズのミックジャガーやビートルズのマッカートニーらと共演したり、今やGODと呼ばれる。
このところ、ミュージシャンの生涯を扱ったフィルムが話題になっている。中でもフレディーマーキュリー(クイーン)は大人気でアカデミー賞ノミネート。
「ボヘミアンラプソディー良かったですう」と皆が言ってても、私はELVISとERIC(偶然イニシャルがW )を差し置いて見に行くわけにはいかない。ギターとブルース、彼らの苦境からの脱出を支えたソリティア(solitair:此処では一人遊びの意で使用)。二人のスローテンポの曲は声の質は全く違うがブルージーで乞い願うようなシャウトには独特の凄みを感じる。

ソリティアは本来孤独の意味で使われる。二人のミュージシャンが経験した長い孤独の日々は見事に歌詞に投影され胸を打つ。(終わりに気付いた、彼らの人生の中で特別な存在となった女性のイニシャルも共通のP プリシラとパティ)
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そろそろボヘミアン見に行くとするか!オソスギー、終わってるんじゃ?万引き家族も見逃して、、、。エリック日本公演、あーあ間に合うけどイカレーン。

写真1:Eric Clapton の CD いくつか持ってる中では最新
写真2以下は本文と関係ありません。
写真2、3:今年もセムラの季節がやってきましたの看板を出しました。Semlorは次の写真で菓子パンです。
写真4:ローズヒップのリースと店内サイン。店の庭の野イバラを切って寂しいので飾りに。
写真5:先日届いたテーブルクロスに食器を合わせてる途中です。バナナ柄楽しいな。


P.S ElvisについてはNO.197 ザ サーチャーというタイトルで書いてます。今もElvis熱は不思議と下がってません。Ericが分け入った形ですが二人の個性は別物です。40度を超すオーストラリアの田舎町でElvisフェアが特別列車を仕立て1月8日に今年もあり、数万人規模に年々膨れ上がってるとの報道も。真にレジェンド。


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地元の空港から直行で
3時間の飛行の後バルセロナへ到着したのは年の瀬も迫った1228日の午後だった。数か月前から、クリスマス休暇でダブリンから里帰りする息子と地元に住む娘と休暇を調整し家族そろって出かけようと計画していたのだ。数年前から自活しているわが子は, 同居していた頃には見せなかった行動力を発揮してスマホを駆使して親の保護者兼引率となってくれた。IMG_1306

今回選んだ海沿いの公園やスポーツ施設に隣接した解放感あふれるエリアにあるこのアパートホテルは家族4人がゆったり泊まれてホテルより安上がりだ。スーパーやレストラン、カフェが近くにある上に市街地まで2kmとアクセスも申し分なし。この手の宿泊施設はヨーロッパではとても人気があり、家財道具一式が揃っているため、着いてすぐ自宅にいるような気楽さで日常生活がスタートできる。
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旅先でいつもやるように、到着当日は滞在エリアの調査を兼ねて近隣のスーパー、ジム、移動手段などをチエックし、食料とお酒を買う。初日はレストランで食事をし、家事は最小限にとどめて、食後は交代で風呂にでも入って、テレビを見ながら塩漬けオリーブを肴にビールやワインを飲んで旅の疲れをとる。IMG_1184
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翌日から活動開始。朝早起きして爆睡中の若いもんを残して亭主と二人で1時間海岸沿いを歩いて戻ってくると、予想しなかった朝食が準備されており、正直感動もの。この朝の役割分担は
6日間の滞在中繰り返され、すこぶる快適だった。

アパートホテルから海沿いを
20分ほど歩いIMG_1255て中心部に出て、15分おきに巡回している乗り降り自由のガイド付き観光バスの2日通しのチケットを購入。まずは乗ったままルートを一周し地理を学習し、2週目は目当ての観光名所近くのバス停で降りて見学が終わればまた通りかかったバスに飛び乗り次の名所を目指すという繰り返し。こうして観光客としてのお勤めを果たし、晴れて自己流の行き当たりばったりスタイルに作戦変更。これから毎朝9時前には歩いて中心部に出て,見どころが多すぎて、一日中くたくたになるまで歩き回り、日没とともに帰宅。そのうち、朝は出勤中の地元民に交じって勤めに向かってるような錯覚さえ覚えた。

バルセロナという街を一言でいえば全てがごちゃ混ぜ。まるでパエリア(スペイン風混ぜ飯)のようだ。まぶしい太陽と青空、更に青い地中海に面して広がったこの街は狭い路地を挟んで隙間なく石造りの家が密集する旧市街を除いて、ビーチや広場や緑地帯が多く、開放感と生気にあふれている。伊や仏に近いためか地元民は寛容で人当たりが良く、自分が観光客であることを忘れそうになる。時間はリズミカルに過ぎていき、エネルギーに満ちた不思議な感覚につつまれる。
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街のあちこちにある丘の上から市街を眺めると歴史を刻んだ古い石造りの建物とシュールリアリズムのアートオブジェを思わせる大胆なデザインのモダン高層ビルが不思議に調和して共存している。

バルセロナ特有のまぜこぜ嗜好を象徴するようにかの有名なアントニオ・ガウディのデザインによるバジリカ様式のサグラダ・ファミリア教会は、万年建築現場と言うか、19世紀後半の着工時から長い時を経て黒ずんだ古い石造りのパーツあり、てかてかと真新しいコンクリートのパーツありで、建築資材の変化だけでなく時代の変化とともにデザインまで変化している。ごつごつした過剰装飾の古い尖塔の隣にコンクリートのシャープでシンプルな側廊が接続しているといった風だ。食文化もしかりだ。思い付きで飛び込んだレストランやバーで出された和洋折衷タパスは例外なく美味で、歩き疲れてカフェの椅子にへたり込んで味わった冷たいビールや濃厚なエスプレッソはただ者ではなかった。とどめに最終日にタクシーで駆けつけて閉店直前に味わった斬新な焼き菓子は、今思い出しても生唾が出そうだ。IMG_5079

バルセロナはこれまでに訪れたどの都市とも違っていた。あれほど相反するものが調和しあってコンスタントに変化し続けているエネルギッシュな場所があるだろうか。また数年後に更に変化を遂げた姿に会いに行きたいと思う。

写真説明左上から

  • ロープウェイから見た市街地
  • 海岸通り
  • アパートホテルの裏庭に立つ兄妹
  • 朝食のテーブル
  • 大晦日の夕日
  • サグラダファミリア教会
  • ホアン・ミロ美術館で
  • タパスのランチ
  • がウディのデザインの高級アパート
  • 旧市街の狭い路地
  • 斬新な味とデザインの焼き菓子
  • 港のレストランでパエリアのランチ
  • 凱旋門の前で背比べをする親子

あけましておめでとうございます。201号となる白樺通信でキリもよく、皆様に新春のお慶びを申し上げます。
P_20181202_152437昨年末に店の外観をリフォームし、心新たに19年目を迎えました。
元気でもうしばらく皆様をお迎えし、楽しい場を提供したいと思っています。

北欧の暮らしの文化を通して、より豊かで自由なライフスタイルを共有出来れば嬉しさこの上ありません。

昨年は2回だけの催しで、インスピレーション枯渇だったと反省しました。
衣食住、色んなジャンルで取り組んでみたいと思います。皆様からのご提案もお待ちします! 以下我が家の正月の気分です。P_20190101_124328
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写真:1と5ハーガの現在の外観とカードで残した開店当初の外観(交替でブログ執筆している妹が原画担当)
写真2:Xmasレッスンで製作したアレンジをお正月向けにリフォーム。キャンドルを除いて、ストレチアで鶴の羽ばたくイメージ。添えのアナスタシア萌葱色は毎年気に入りの素材です。

写真3:元日のテーブルは毎年木製のお敷きに。
写真4:近くの空き地の落ち葉、自然の美しさは至る所に。

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