イヴの過ごし方
ルター派のキリスト教国であるスエーデンも時代の流れとともに国民の宗教意識は薄れ、今ではクリスマスは親しいものが集う楽しいイベント的イメージが強い。
今朝は6時に起きて近くの教会のクリスマス早朝礼拝に夫と娘と出掛けた。昨夜は我が家に親戚を呼んでホームパーティーに興じ夜中まで片付けに追われ寝不足を押してまだ真っ暗の人気のない道を急いだ。パイプオルガンの演奏で賛美歌を歌いしばし雑事を離れ、昨夜のばか騒ぎを悔い改めるべく牧師の慈愛に満ちた説教に耳を傾けた。
同市内に住む亭主の親戚4家族で毎年持ち回りでイヴを祝っている。今年は我が家がホスト役で会場づくりに励み、持ち寄った各自の担当料理で立派なビュフェ-ができた。ハム、ミートボール、アンチョビ入りポテトグラタン、燻製サーモン、ニシンの酢漬けなどすべて自家製の伝統料理をメインに今はやりの料理数品が並ぶ。これをワインやウォッカで流し込む。腹八分あたりでツリーの下に山積みされたプレゼント交換のため一時中断。喋って歌ってゲームに興じ浮かれて過ごす。締め括りはホームメイドのデザート。ファッジ、チョコレート、ケーキ、クッキー、タルトなど。食い倒れもいいところだ。楽しいはずの集いも半ば過ぎるとどことなく虚しさがこみ上げてくる。
一晩明けると自責の念に駆られ、やっぱり本来のクリスマスの趣旨を思い出すために教会へいこうと今日もこうして早起きした次第である。